水商売の世界では当たり前のように行われているイメージが強い「枕営業」。
実際、「枕営業が不安でなかなか水商売で働くことに踏み切れずにいる」という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、キャバクラやラウンジなど水商売の世界での枕営業について解説していきます。
枕営業の実態についてだけでなく、枕営業をせずに稼ぐ方法やしつこいお客さんからの誘いの断り方などについても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
枕営業とは?

相談者さん
枕営業とは何ですか?枕を売るセールスマンの事でしょうか?
枕営業は、性的な関係を持つことで物事を有利に進めようとする営業方法を指す言葉です。
キャバクラやラウンジなどの水商売の場合は、お客さんから指名してもらったり、ボトルを入れるなどお金を使ってもらう見返りとして枕営業を行います。
本来であれば禁止するべき行為ですが、水商売の店舗では黙認されていることも多く、未だに行われています。
キャバクラなど水商売では枕営業が当たり前?

相談者さん
キャバクラのお仕事はやはり枕が日常茶飯事なのでしょうか?
経験者の方、裏話を教えてください。
メディアの影響もあって「水商売は枕営業が当たり前」というイメージを持っている方も多いかと思いますが、枕営業を行っているのはごく一部のキャストのみです。
枕営業で売上をあげているキャストも一定数いるものの、枕営業をしていない子の方が多く、
「水商売で働くなら枕営業は必須」
「キャバクラやラウンジでは枕営業が日常茶飯事」
というわけではありません。
ただ、お客さんからの枕の誘いはかなり多く、しつこい誘いに頭を悩ませているキャストも多いようです。
キャバ嬢が枕営業をする理由とは?
水商売で働く女性が枕営業に走ってしまう主な理由としては、
- 外見やトーク力など不足している部分を補うため
- 継続して指名してもらうため
の、2点があげられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
外見やトーク力など不足している部分を補うため
入店して間もないキャストのために最低時給や最低日給を保証している店舗もありますが、それらの保証はずっと続くわけではないので、指名が必要不可欠になります。
お客さんに、
「この子と話したい」
「この子を指名したい」
と思ってもらうには外見やトーク力、接客力など他のキャストより秀でている部分が必要です。
新人のキャバ嬢やなかなか指名のとれないキャバ嬢は不足している部分を補うために、枕営業を持ちかけたり、お客さんから枕営業を持ちかけられたときに引き受けてしまうことが多いようです。
継続して指名してもらうため
水商売で継続して稼ぐには一度指名してもらうだけでは足りないので、「継続的な指名」が重要になります。
継続的に指名してくれるお客さんがいることでより稼ぎやすくなるだけでなく、収入も安定します。
また、指名のお客さんが月に何度も来店して大金を使ってくれるような「太客」であればなおさらです。
ただ、キャバクラやラウンジではお客さんが指名するキャストを自由に変更できるような仕組みになっているため、いつ指名替えされてしまうかわかりません。
このシステムによって、
「指名替えされたくない」
「このままだと飽きられて指名替えされるんじゃ…」
などと不安になるキャストも多く、継続して指名してもらうために枕営業に走ってしまうことがあります。
自分に自信のないキャストほど枕営業に走りやすい
ここまで紹介してきたキャバ嬢やホステスが枕営業に走る理由からもわかる通り、自分に自信のないキャストほど枕営業に走ってしまいやすい傾向にあります。
稼ぐために意図的・戦略的に枕営業を行うキャバ嬢やホステスもいますが、基本的に自ら進んで枕営業をおこなうキャストはそう多くありません。
一方、自分に自信がもてないキャストは、なかなか指名が取れなかったり、指名してもらえていたとしても「指名替えされたらどうしよう…」という不安を抱えているため、つい枕営業という選択肢を取ってしまうのです。
枕営業は他のキャバ嬢やホステスに嫌われる可能性が高い

相談者さん
キャバ嬢で枕営業している人は、同僚から後ろ指さされてしまいますか?
後ろ指さされ組ですか。いろいろ教えて下さい。
一定数のキャバ嬢やホステスがおこなっている枕営業。
ただ、枕営業はグレーな方法としての側面が強く、イメージもよくありません。
実際に枕営業をしているキャバ嬢やホステスは、同じ店で働いている他のキャストに嫌われる傾向にあります。
他のキャストが外見や接客スキル、トーク力を磨き、一生懸命営業をかけるなどして努力している中、楽して指名を得たり売上をあげているようにも見えてしまうため、他のキャストから嫌われてしまうのです。
枕営業によるデメリット
枕営業には他にもいくつかデメリットがあります。
ここからは、枕営業を行うことで懸念される4つのデメリットについて紹介していきます。
お客さんが離れてしまう
枕営業を持ちかけてくるようなお客さんの目的は、目当てのキャバ嬢やホステスと話をしたりお酒を飲むことではなく、そのキャストと性的な関係になることです。
そのために継続して指名したりボトルを入れるなどして、何とかお目当てのキャストに気に入られよう・好かれようとしています。
ただ、「釣った魚に餌をやらない」という男性特有の心理を表すことがある通り、一度「抱く」という目的を達成してしまうと、満足してしまい、離れてしまう男性は少なくありません。
その結果、お店に来なくなったり他のキャストを指名するなど、あなたのためにお金を使わなくなって、売上につながらなくなる可能性があります。
訴えられる可能性がある
男性と性的な関係を持つ枕営業には、訴えられるなど大きなトラブルに発展してしまうこともあります。
キャバクラやラウンジに来てキャストを口説く男性の中には既婚者の男性もおり、既婚者の男性と寝たことで配偶者に訴訟をおこされる可能性があります。
枕営業は言葉の通りビジネス的な側面が強いので「問題ないのでは?」と考える方もいるかと思いますが、男性が既婚者の場合、不貞行為であることに変わりありません。
実際に数百万円の慰謝料を支払うことになったケースもあります。
お金を稼ぐ目的でおこなった枕営業が原因で高額な慰謝料を支払うことになるのは本末転倒です。
既婚者であるかどうかを確かめるのは簡単ではないので、訴訟のトラブルを回避するためにも枕営業は断るべきだと考えられます。
病気になったり妊娠してしまう可能性がある
枕営業によって性的な関係を持った男性が性病を患っていた場合、病気をうつされてしまう可能性があります。
性病にはクラミジアなどほとんど症状が発生しない軽度なものもあれば、淋病のように不妊の原因になってしまうものもあります。
また、HIVに感染する可能性もゼロではありません。
それらの重い性病は水商売を卒業した後の人生にも大きな影響を及ぼす可能性があるため、安易にお客さんと性的な関係になるべきではありません。
クラミジアのような軽い病気だったとしても治療にお金がかかるだけでなく、噂が立ってお店で働き続けることが難しくなってしまう可能性もあります。
さらに、避妊を怠った場合妊娠してしまう可能性もゼロではなく、相手が責任をとってくれることもありますが、中絶が必要になるケースも少なくありません。
中絶は体にとって大きな負担となるため、今後の妊娠に対して影響が出る可能性もあります。
クビになってしまう可能性がある
キャバクラやラウンジの中には、枕営業を黙認している店舗もあります。
キャストが枕営業をしていたとしても、お客さんを連れてきてくれさえすればお店の売上になるので、あえて注意せずに放置しているのです。
ただ、「枕営業をしているキャストがいる」という噂が広まるとお店全体のイメージが下がり、お客さんが寄り付かなくなる可能性があるため、お店のブランド力を守るために枕営業を禁止しているお店もあります。
枕営業せずに水商売で稼ぐ方法

相談者さん
キャバクラで枕以外でお客様を呼ぶ方法が分からなくなってしまいました。真剣な悩みなのですがどうしたらお客様を呼べますか?
今まで枕でお客様を掴んできて、お客様と話していても「最終的には枕出来ないと指名して貰えないのかな?」という気持ちになってしまい、お客様以前に男の人はみんな体目的な感じがして怖くなってしまいました。
どうしたら枕しなくても指名して貰えますか?ダイエットや美容にも気を使いおしゃべりのコツも勉強中ですが、枕出来ない自分には価値がない気がして不安です
枕無しでどうしたら指名してもらえるか教えてください
一度枕営業に手を出してしまうと枕営業のみに固執してしまいますが、枕営業をせずに水商売で稼ぐ方法はいくらでもあります。
実際に枕営業をせずに稼いでいるキャバ嬢やホステスも少なくありません。

ここからは、枕営業をせずに水商売で稼ぐ方法を紹介していきます。
外見やコミュニケーション能力を磨く
キャバ嬢やホステスが枕営業をせずに指名を獲得するには、「指名したい」と思ってもらえるようになるしかありません。
外見やコミュニケーション能力を磨き、
「あの子と一緒にお酒を飲みたい」
「あの子と喋りたい」
と思ってもらえる魅力的なキャストになれば、枕営業をしなくても指名してもらえるようになります。
キャバ嬢やホステスの多くは、稼いでいる・稼いでいないに関わらず、
- 美容品にお金をかける
- エステに通う
- メイク術を覚える
- トーク力を磨く
- 接客術を学ぶ
など、影で何かしらの努力をして、指名してもらうために頑張っているものです。
キャバクラやラウンジには芸能人のような綺麗な子も働いているので、「私なんて…」と思うかもしれませんが、女性の好みは人それぞれですし、美容やメイクを気遣うことで見違えるほど綺麗になる子もいます。
また、どうしても外見に自信が持てないのであれば、コミュニケーション能力をひたすら磨くという方法もあります。
指名を獲得するために枕営業以外で他のキャストが普段どういった努力をしているかリサーチし、参考にしながら自分磨きに励んでみてください。
希望があると思わせつつうまくはぐらかして指名し続けてもらう
キャバクラやラウンジに遊びに来るお客さんには割り切れていない人も多く、「積極的にアプローチしていればいつか抱けるかも…」と考えている人は少なくありません。
そういったお客さんは脈がないことがわかると離れてしまう可能性が高いので扱いに注意が必要です。
「もう枕に誘われたくない…!」という場合は我慢する必要はありませんが、我慢できる間はうまくはぐらかして指名し続けてもらうのが賢いやり方です。
「何冗談言ってるんですか」
「まだ、〇〇さんのことよくわからないので…」
「仲良くなれたらあるかもしれないですね」
など、「頑張ればイケるかも…!」と思わせつつ、どんどん指名してもらってお金を落としてもらいましょう。

ただ、このような男性はちょっとしたことで勘違いする傾向にあるので、うまく距離をとることを忘れないようにしてください。
積極的に営業をかける
思うように指名が入らず稼ぐことができていないのであれば、指名してもらえるよう積極的に営業をかけましょう。
キャバクラやラウンジに来るお客さんの中には指名せずに入ってくるフリーのお客さんもいます。
フリーのお客さんは、指名したいと思えるキャストを見つけられていない状態なので、フリーのお客さんについたときはいつも以上に積極的にアプローチして、指名の獲得につなげましょう。
また、他のキャストのヘルプに入ったときもチャンスです。
ヘルプでは出しゃばったアプローチは厳禁ですが、接客でアピールすることはできます。
「気の利く子だな」と思ってもらうことができれば指名してもらえるかもしれないので、ヘルプでも気を抜くことなく一生懸命接客するようにしましょう。
枕営業の断り方

相談者さん
枕営業の断り方
私はクラブで働いていて、お店の太客(私のお客様ではない方)に枕営業を迫られています。
少し気のある素振りはしつつ、濁しまくり
はっきりとお断りをする事はなかったのですが、本日お客様から連絡があり「週末行くからアフター空けててね!」と連絡がありました。
まだ返信はしていません。
以前のお店での反応や、LINEの感じを見ると
ヤレる気満々で週末来店されるのだと思います。
ですが、私はお客様と枕するつもりは正直ありません。
断りたいのですが、太い方だしお店が大事にしているお客様なのでどうすれば角が立たずにお断りできるか悩んでいます。
お客さんの枕営業を断ると指名されなくなる可能性があるため、誘いをうまく交わして指名し続けてもらっているキャバ嬢やホステスは少なくありません。
ただ、中にはかなりしつこく誘ってくるお客さんもいるので、そういったお客さんへの対処法は身につけておくべきです。
しつこい枕営業の断り方や対処法としては、
- お店で禁止されていると言って断る
- 「枕はやりません」とハッキリ断る
- お店のボーイや店長に相談する
などがあげられます。
最も角が立たないのは、「お店で禁止されているので…」と言って断る方法です。
禁止されているにも関わらずしつこく誘ってしまうとお店から追い出されたり出入り禁止にされてしまう可能性があるので、お店から禁止されていると伝えればしつこい人でも諦めてくれるでしょう。
まれに「バレないから大丈夫」と言ってくる人もいますが、「バレてクビになったら生活できないので」と伝えれば諦めてくれるはずです。
「これまではうまくはぐらかしてきたけど、もう無理…」という場合は、「枕はやりません」とハッキリ断るのも一つの手です。
しつこい人でも、「彼氏がいるのでできません」など、枕をできない・したくない理由を伝えれば諦めてくれるでしょう。
枕を断ったことで来店しなくなったり指名を変えるようなお客さんはどのみち長続きしない可能性が高いので、断ったことで切れてしまうような関係であれば気にせず切って、別の所でカバーするべきです。
店長やボーイから直接注意されれば、いくらしつこいお客さんでも誘うのをやめるはずなので、あまりにもしつこい場合や自分で対処するのが難しい場合はボーイや店長に相談するようにしてください。
まとめ

枕営業の実態を知らない方や水商売に興味があるものの枕営業が不安でなかなか働けずにいるという方向けに、水商売の枕営業事情について紹介してきました。
水商売の世界には枕営業で稼いでいるキャストもいますが、それは一部のキャストのみで、枕営業をせずに頑張っている子が大半です。
枕営業の誘いは日常茶飯事ですが、断っても問題ないので、嫌なときはキッパリと断りましょう。
断りにくい場合やしつこい場合は、お店の人に対処してもらえるので心配ありません。
水商売の世界では、指名してもらうための努力ができる女性であれば枕営業をしなくても稼げるようになるので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?