キャバクラやガールズバーなどの水商売では、「飛んでも大丈夫でしょ!」と軽い気持ちで急に辞めてしまう女の子が意外とたくさんいます。水商売の場合、飛ぶこと自体にそこまで大きなリスクがないからです。
むしろ、「”辞める”と伝えても辞めさせてもらえないんじゃないか」「辞めるまでの間、お店からの風当たりが強くなるのでは?」と不安を感じたからこそ、あえて飛ぶ選択をしている女の子もいるかもしれません。
しかし後のことやお給料のことを考えると、水商売といえども円満に退店しておいたほうがいいでしょう。基本的には昼職と同じように、お店の人に退店する旨を伝えてから辞めるのが無難です。
そこで今回は、キャバクラをはじめとした水商売を辞めるときのコツや、お店の人への伝え方を紹介します。

飛ぶことに対するリスクについても解説しているので、「今働いているお店を辞めたい」と考えている女の子はぜひ参考にしてくださいね。
キャバクラなど水商売を辞めたい時は飛ぶ人も多い

相談者さん
キャバクラを辞めたいのですが
無言で飛ぶのは怖いし申し訳ない気もするので
辞める趣旨のラインを送れば大丈夫でしょうかね。
キャバクラなどの水商売は、女の子の入れ替わりが非常に激しい業界です。しかも、辞めるにあたって「飛ぶ」選択をする女の子はかなり多いといえます。
ブラックなお店の場合、強い引き止めにあったり、辞めるまでの間にお店側からの風当たりが強くなったりと、イジメに近いことをされる実情があるからです。精神的に追い詰められてしまうくらいであれば、いっそ飛んでしまったほうがいいでしょう。
とはいえ、すべてのお店がブラックであるわけではありません。しっかりしたお店であれば、入店時に交わす契約書に「退店する場合は1ヶ月前に申告すること」といった内容が明記されています。この場合、「1ヶ月前に申告さえすればキレイに辞められる」ということです。
「今すぐ辞めたいのに…」と思ってしまうかもしれませんが、いきなり女の子が辞めるとお店側にも迷惑がかかります。もともと女の子の人数が少ないお店であれば、1人辞めただけでも求人を出す必要が出てくるかもしれません。お店側に迷惑がかかることを考えるのであれば、LINEでもいいのでやはり事前に辞めることを伝えておくべきです。
むしろ正規の手順を踏んで辞めておけば、何らかの事情で「出戻りしたい」と思ったときにも快く受け入れてくれるでしょう。精神的に余裕があるなら、まずは「辞めたい」とお店の人に伝えてみて、状況が変わらなければ飛ぶことを考えてみるのもいいかもしれません。
バックレや飛んだりしたらどうなるの?
キャバクラやガールズバーをバックレたり飛んだりしても、大体の場合は何度か連絡が来るだけで終わります。飛んだからといって、大きな危険があるわけではないので安心してください。
ただし売上や指名が多い女の子は、お店にとって「辞められては困る存在」です。ブラックなお店であれば、辞められたくない女の子に対してしつこく連絡を送ったり、自宅や実家にまで押しかけたりする可能性もあるため十分に注意しておきましょう。
万が一このような被害に遭った場合は、連絡先のブロックや着信拒否をするなどして対処してください。あまりにも悪質だと感じれば、警察に相談するのもひとつの手です。
その他には、以下のリスクが考えられます。
- お給料がもらえない
- お客さんを引っ張れない
- 次のお店が見つけにくくなる
水商売ではお給料を手渡ししているお店も珍しくないため、飛んでしまうとお給料がもらえなくなるかもしれません。
また、お店によっては「飛んだ場合は30%カットで支給する」といった取り決めをしていることもあります。せっかく働いたお金がもらえなかったり、減らされてしまうのはすごく悔しいですよね。
もちろん、中には飛んでもお給料を全額支給してくれるお店もあります。しかしそれは実際に飛んでみないとわからないことです。もし確実にお給料を受け取りたいのであれば、飛ぶと決めた日からできるだけ日払いしておくことをおすすめします。
そして実際に飛ぶときは、「次のお店が見つけにくくなるリスク」があることも理解しておいてください。夜の世界は噂がすぐにまわるため、エリア内で「飛び癖がある女の子」と認識されてしまう恐れがあります。
そうなるとエリアや系列を変えない限り、なかなか次のお店は決まらないでしょう。せっかく指名のお客さんを抱えていても、働けるお店がなければ宝の持ち腐れです。

飛ぶことで、あなたの身に危険が迫ることはほとんどありません。しかし、それなりのリスクがあることだけは覚えておいてくださいね。
キャバクラやホステスなど水商売を辞める時におすすめの理由

相談者さん
キャバクラを辞める時の連絡の文章を教えて頂きたいです。キャバクラを始めて1年ほど経ちますが学校と他のバイトの両立が厳しく、精神的にもとてもきつい仕事のためか重度のストレスで自律神経失調症とうつ病のよう
な症状が出てきてしまい、今は学校に行くのもやっとです。今月はもう出勤しないため、LINEで来月いっぱいで辞めるということを連絡しようと思うのですがなんて言えば穏便に辞められるでしょうか。
キャバ嬢やホステスを辞めたくなる理由は、人それぞれです。水商売自体を辞めたいと思っている女の子もいれば、単にお店だけを辞めたいと考えている女の子もいます。
では、その理由を正直に伝えてスムーズに辞められるかというと、決してそうではありません。お店側の体制や関係性によっては、引き止められてしまう可能性があります。
特にお店だけを辞めたいと考えている場合は、絶対的な理由がない限りは引き止められてしまうでしょう。お店側としては女の子が多くて損をすることはありませんし、仮にあなたがお店にとっての「戦力」だった場合、みすみす売上を逃すことになるからです。
お店側と良好な関係を築いたままスムーズに辞めたいのであれば、理由を「仕事」「家族」「体調」のいずれかに絡めることをおすすめします。
◆仕事
「就職が決まったため、水商売を続けられなくなった」
「会社に水商売をしていることがバレそうになっている」
◆家族
「親にバレてしまった」
「母が倒れたため、実家に帰って介護をしなければならなくなった」
◆体調
「お酒の飲み過ぎで体調を崩し、ドクターストップが出た」
「昼職と水商売の掛け持ちで、メンタル的な不調が出ている」
このように「お店を辞めなければならない絶対的な理由」を持ち出せば、お店側も納得してくれるでしょう。
ちなみに、メンタルや体調をはじめとした「自身の問題」が理由で水商売自体を辞めたいのであれば、包み隠さず本心を伝えても問題ありません。その場合は変な誤解を招かないためにも、「水商売を卒業するつもり」という旨をしっかりと伝えてくださいね。
水商売を辞める時のLINEやメールの例文

水商売に限らず、職場の人に辞めたいことを伝えるのには勇気がいりますよね。
もし直接言いづらいのであれば、まずはLINEやメールで担当のボーイか店長にお店を辞めたいと思っていることを伝えましょう。辞めることが決まったら、お客さんにも報告の連絡をしておくといいですよ。
ここからは、水商売を辞める時のLINEやメールの例文をシチュエーション別に紹介します。ぜひ活用してください。
店側に辞めたい旨を伝える時
〇〇さん、お疲れさまです。
LINE(メール)での連絡失礼いたします。
実は、この度就職が決まりました。
就職先では副業が禁止されているため、入社日である△月△日までにお店を辞めたいと考えています。
突然のことで本当に申し訳ございませんが、ご検討お願いいたします。
〇〇さん、お疲れさまです。
今日は相談したいことがあって、連絡しました。
なかなか言い出せなかったんですが、この前からメンタル面で不調を感じていて、お店に出勤するのも精一杯な状況が続いています。
吐き気が続いているので病院で診てもらったところ、ストレス性のものだと診断されました。
昼の仕事にも影響が出てきているので、突然のことで本当に申し訳ないのですが今月いっぱいで辞めることはできないでしょうか。
ご検討お願いいたします。
◆ポイント
キャバクラやガールズバーなどでは、担当のボーイや店長が自分と同年代であることも珍しくありません。そのため、お店の人に対して砕けた口調で接している女の子も多いのではないでしょうか。
もちろん、出勤確認などのやり取りであればタメ口でも問題ありません。しかし辞めたい旨を伝えたいときには、できるだけ丁寧な言葉を遣うようにしましょう。普段と同じノリでLINEやメールを送ってしまうと、本気度が伝わらないかもしれないからです。
また、辞めたい理由と一緒にタイミングも必ず伝えるようにしてください。「できるだけ早く辞めたい」などと漠然な伝え方をしてしまうと、結果的にお店側の都合に合わせることになってしまいます。
お客さんに辞めることを伝える時
〇〇さん、こんにちは。
突然ですが、母の介護をするためにお店を辞めて実家へ帰ることになりました。
〇〇さんにはたくさんお世話になったから、今からすごく寂しいです…。
△月△日がラストにはなってしまいますが、それまでは毎日出勤します。
もし都合が合えば、どこかでお会いできたら嬉しいです。
〇〇さん、こんにちは。
突然ですが体調を崩してしまい、お店を辞めることになりました。
〇〇さんにはたくさんお世話になったのに、いきなりの報告になってしまってごめんなさい。
復帰することがあれば、その時はまた連絡しますね。
今まで本当にありがとうございました。
◆ポイント
「お客さんに辞める報告って必要なの?」と思うかもしれません。しかし、たとえ水商売から一度卒業したとしても、再び水商売の世界に戻らなければならなくなる可能性も十分あり得ます。
万が一のことも考えて、少なくとも指名で来店してくれていたお客さんには辞める報告をしておきましょう。
水商売が女の子の入れ替わりが激しい業界であることは、少し飲み慣れたお客さんならわかることです。何も言わずに突然いなくなってしまう女の子が多いからこそ、辞める報告をしておけばお客さんに良い印象を残すことができます。復帰したときに連絡をすれば、また力になってくれるかもしれませんよ。
1日など短期間で辞める場合は正直に言おう

相談者さん
ガールズバーに本入して1日目ですが辞めたいです。
体験入店の時点で、自分には向いてないしコンセプトがどう考えても合わないと思いましたが、スタッフの皆さんが優しかったのと、優柔不断な性格のため本入を断れませんでした。
どのように説明すれば、1日で辞めるのことを理解して頂けると思いますか?
1日などの短期間でお店を辞める場合は、正直にその理由を伝えましょう。
短期間であればお店やお客さんとの関係性もできあがっていないため、どのような理由であってもスムーズに辞められることがほとんどです。むしろきちんと理由を伝えてから辞めたほうが、働いた分のお給料をもらえる可能性も高まります。
とはいえ、短期間で辞めることはお店側にも大きな迷惑をかけてしまう行為です。キャバクラやガールズバーでは入店を決める前に試しに働くことができるので、必ず体験してお店の雰囲気や客層を確認するようにしましょう。
もし体験の時点で違和感があったり、「自分に向いていない」と思うのであれば、「他のお店も見てから検討します」と伝えることも大切です。中には押しが強いスタッフがいるかもしれませんが、そこは負けずに自分の気持ちを貫き通してくださいね。
上手に水商売を辞めるコツ

水商売では、辞めたいタイミングで辞められないことも多々あります。だからこそ、水商売を辞めるコツを知っておいて損はありません。
ここからは、揉め事やトラブルを避けて上手に水商売を辞められる方法を3つ紹介します。

お店をキレイに辞めたいと考えている女の子は、ぜひ実践してみてくださいね。
出勤数を減らす
お店をなかなか辞められない場合は、出勤日数を減らしてみましょう。そうすると空いた時間で他のこともできるようになり、自然と水商売からフェードアウトしていけます。
ただしキャバクラなどの水商売では、面接時に必ず「週に何日出勤できるか」と問われます。もしここで「レギュラー出勤できる」と答えてしまっていた場合、ルールに厳しいお店であれば出勤数を減らせないかもしれません。
なぜなら、レギュラー出勤できるかどうかも、お店にとっては採用基準のひとつとなるからです。お店側としても、レギュラー出勤できることが前提で採用しているのですから、いきなり「出勤数を減らしたい」と言われても困ってしまうのでしょう。
だからこそ、お店を辞めずに続けられるか不安がある場合は、面接の時点では「初めは週2〜3日で様子を見て、慣れてから出勤日数を増やしたい」などと伝えておくことをおすすめします。
たとえ少ない出勤日数を伝えていても、それより多く出勤する分には何も言われないことがほとんどなので安心してくださいね。
系列店に移動する
水商売を卒業するつもりがないのであれば、系列店に移動するのもひとつの手です。特に人間関係や職場環境が問題な場合は、お店側もすぐに対応してくれるでしょう。系列店とはいえ女の子や店内の雰囲気はガラッと変わるので、気持ちをリセットして働けますよ。
ただし個人経営のお店で働いていると、この方法は使えないかもしれません。そもそも系列店自体が存在していない可能性もあるからです。万が一のことも考えて、入店する前に個人経営店なのかグループ経営店なのかの確認は必ずしておくようにしましょう。
紹介してくれた人に相談する
キャバクラやガールズバーで働くにあたって、スカウトを利用する女の子は珍しくありません。中には、「友だちの紹介で働きだした」という女の子もいるでしょう。
もし紹介者がいるのであれば、お店の人に辞めることを伝える前に一度相談してみてください。適切なアドバイスをくれたり、お店の人への交渉に第三者として参加してくれるかもしれません。
少なくともスカウトを通して入店していた場合は、必ず一声かけるようにしましょう。スカウトは「どの女の子がどのお店で働いているか」を把握しておかなければなりませんし、なにより独断で辞めてしまったことがトラブルのきっかけになる可能性もあるからです。
むしろ水商売を続けるつもりなのであれば、スカウトに協力してもらったほうがスムーズに移籍が叶いますよ。