クラブで働くホステスの皆さんは、給与明細を見て「厚生費って何?」と疑問に思ったことはありませんか。多くのクラブでは、ホステスの給与から厚生費が差し引かれていますが、その詳細について理解している方は意外と少ないものです。
厚生費は店舗の運営に必要な費用として徴収されるもので、税金とは全く別のものです。
この記事では、厚生費の正体から相場、少なくする方法まで詳しく解説します。クラブで働く上で避けて通れない厚生費について正しく理解し、賢く働くための参考にしてください。
クラブのホステスに課される厚生費とは

厚生費とは、クラブの運営や環境整備にかかる費用をホステスが負担する制度のことです。具体的には、店内の清掃費用、設備のメンテナンス費、音響機器の維持費、装飾品の購入費などが含まれます。
多くのクラブでは、ホステスの基本給や歩合給から一定額を厚生費として差し引いています。この制度により、店舗は安定した運営資金を確保でき、ホステスも快適な職場環境で働けるという仕組みになっています。
ただし、厚生費の金額や使途については店舗によって大きく異なるため、働く前にしっかりと確認することが重要です。
厚生費=税金ではない
厚生費は税金とは全く異なる性質のものです。 税金は国や地方自治体に納めるものですが、厚生費は店舗が独自に設定している制度であり、法的な義務ではありません。
所得税や住民税は収入に応じて計算され、税務署に納付されますが、厚生費は店舗内での取り決めによるものです。そのため、厚生費を支払ったからといって税務上の控除が受けられるわけではありません。また、厚生費の金額や徴収方法も店舗が自由に決められるため、同じような規模のクラブでも大きく異なることがあります。
確定申告の際は、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
クラブのホステスは厚生費以外にも支払うものがある
ホステスが支払う費用は厚生費だけではありません。多くのクラブでは、厚生費に加えて様々な費用が発生します。
代表的なものとして、ドレス代があります。クラブでは華やかな衣装が求められるため、定期的に新しいドレスを購入する必要があります。また、ヘアメイク代も大きな出費となります。お客さんに美しい姿を見せるために、プロのヘアメイクを利用することが多いからです。
その他にも、アクセサリー代、化粧品代、ネイル代などの美容関連費用が継続的にかかります。さらに、お客さんとの同伴や アフターでの食事代、タクシー代なども自己負担になることがあります。
これらの費用は厚生費とは別に考える必要があり、月の収支を計算する際には必ず含めて考えなければなりません。働く前に、どのような費用がどの程度かかるのかを具体的に確認しておくことが大切です。

クラブのホステスが厚生費を引かれる理由

多くのホステスが疑問に思う「なぜ厚生費を支払わなければならないのか」について説明します。厚生費は店舗の継続的な運営と、働く環境の向上を目的として設定されています。
ここからは、クラブのホステスが厚生費を引かれる理由を詳しくみていきましょう。
店舗運営のため
クラブの日常的な運営には多くの費用がかかり、その一部をホステスが負担するのが厚生費の主な目的です。
具体的には、店内の清掃費用が大きな割合を占めます。毎日の清掃だけでなく、カーペットやソファのクリーニング、トイレの清掃、グラスや食器の洗浄など、衛生的な環境を維持するための費用が継続的に発生します。また、照明設備や音響機器のメンテナンス費用も含まれます。
さらに、店内の装飾品や生花の購入費用、お客さんに提供するおしぼりやナプキンなどの消耗品費用も厚生費から賄われることが多いです。これらの費用を店舗が全て負担すると経営が困難になるため、働くホステスにも一部負担してもらう制度が一般的になっています。
結果として、ホステス自身も快適で清潔な職場環境で働けるメリットがあります。
設備投資や環境改善のため
厚生費のもう一つの重要な用途が、店舗の設備投資や環境改善です。 古くなった設備の更新や、より良い働く環境を整えるための費用として活用されています。
さらに、防犯カメラの設置や警備システムの導入など、安全面での環境改善にも厚生費が使われます。女性が夜遅くまで働く職場として、セキュリティの充実は非常に重要です。
これらの投資により、ホステスがより安心して働ける環境が整備されるのです。
黒服(ボーイ)や店舗スタッフの給与の一部
厚生費は黒服や清掃スタッフなど、店舗運営に欠かせない従業員の給与の一部としても使われています。 これらのスタッフがいることで、ホステスは接客に集中できる環境が整えられています。
黒服は店内の雰囲気作りやお客さんのサポート、トラブルの対応など、様々な業務を担当しています。また、清掃スタッフは店内の清潔さを保つために不可欠な存在です。これらのスタッフの給与を店舗だけで負担するのは困難なため、厚生費の一部が充てられることが一般的です。
さらに、レジ担当や受付スタッフ、調理スタッフなどの人件費も含まれる場合があります。これらのスタッフがいることで、店舗全体がスムーズに運営され、ホステスは接客業務に専念できるのです。
結果として、お客さんへのサービス品質が向上し、ホステス自身の収入アップにもつながる仕組みになっています。
クラブのホステスが支払う厚生費の相場

厚生費の金額は店舗の規模や立地、サービス内容によって大きく異なります。
一般的な相場としては、給与の10%程度、または1回の出勤ごとに500円から1,000円程度が目安となっています。
・給与連動型の場合
月の総支給額に対して8%から12%の範囲で設定されることが多く、売上が高いホステスほど負担額も大きくなります。例えば、月の給与が20万円のホステスであれば、厚生費は16,000円から24,000円程度になります。
・出勤回数連動型の場合
1回の出勤につき500円から1,000円が差し引かれます。月に20日出勤するホステスなら、10,000円から20,000円の負担となります。高級クラブでは出勤1回あたり1,500円以上になることもあり、逆に小規模な店舗では300円程度の場合もあります。
また、一部の店舗では固定額制を採用しており、売上や出勤回数に関係なく月額8,000円から15,000円程度を徴収しています。
働く前には必ず厚生費の計算方法と具体的な金額を確認し、自分の収支計画に組み込んでおくことが大切です。

厚生費はホステスが絶対に払うもの?

多くのホステスが「厚生費は絶対に支払わなければならないのか」という疑問を抱いています。
結論から言うと、厚生費の支払いは法的義務ではありませんが、実際には避けることが困難な制度です。その理由を見ていきましょう。
給与からあらかじめ引かれてしまっている
ほとんどのクラブでは、厚生費は給与から自動的に差し引かれるシステムになっています。 そのため、ホステス側で支払いを拒否することは実質的に不可能です。
給与明細を見ると、基本給や歩合給から厚生費が差し引かれた金額が手取り額として記載されています。この差し引きは給与計算の段階で自動的に行われるため、ホステスが個別に厚生費の支払いを停止することはできません。また、厚生費の差し引きについては雇用契約書や労働条件通知書に記載されていることが多く、入店時に同意したものとみなされます。
もし厚生費の支払いに納得がいかない場合は、店舗の責任者と直接話し合う必要があります。
確定申告でも厚生費は返ってこない
厚生費は税金ではないため、確定申告を行っても返金されることはありません。 この点を誤解している方が多いので、注意が必要です。
確定申告では所得税や住民税の還付を受けることができますが、これは払いすぎた税金が戻ってくる制度です。厚生費は店舗に支払った費用であり、税務署に納めたものではないため、申告対象にはなりません。ただし、厚生費を必要経費として計上できる場合があります。
例えば、厚生費が明らかに仕事に必要な費用(制服代、清掃費など)として使われていることが証明できれば、雑所得の必要経費として計上できる可能性があります。
しかし、これは厚生費が返ってくるということではなく、所得額を減らすことで税額を下げる効果があるに過ぎません。詳細については税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
ホステスが厚生費を少なくするにはどうしたらいい?

厚生費を完全になくすことは困難ですが、負担を軽減する方法はいくつか存在します。 賢く店舗を選び、交渉することで厚生費の負担を抑えることができます。
ここからは厚生費を少なくしながら働く方法を見ていきましょう。
厚生費が少ないクラブを選ぶ
最も確実な方法は、最初から厚生費が安い店舗を選ぶことです。 面接や体験入店の際に、厚生費について詳しく質問することが重要です。
厚生費の金額は店舗によって大きく異なるため、複数の店舗を比較検討することをおすすめします。ただし、厚生費が安い店舗では、その分他の費用が高く設定されている場合があります。例えば、ドレス代やヘアメイク代が高額だったり、罰金制度が厳しかったりすることがあります。
そのため、厚生費だけでなく、総合的な労働条件を比較することが大切です。月の手取り額がいくらになるのか、どのような費用がかかるのかを具体的に計算し、最も条件の良い店舗を選びましょう。また、先輩ホステスからの情報収集も有効です。
一定額の厚生費のクラブを選ぶ
売上連動型ではなく、固定額制の厚生費を採用している店舗を選ぶのも一つの方法です。 売上が高いホステスにとっては、固定額制の方が負担が少なくて済みます。
売上連動型の場合、売上が上がるほど厚生費も高くなってしまいます。例えば、月の売上が100万円のホステスが3%の厚生費を支払う場合、30,000円もの負担になります。一方、固定額制で月10,000円の厚生費であれば、売上に関係なく負担は一定です。
ただし、売上が少ない新人ホステスにとっては、固定額制の方が負担が重くなる場合があります。自分の売上予想と照らし合わせて、どちらの制度が有利かを判断しましょう。
また、一部の店舗では売上に応じて厚生費の料率が変わるスライド制を採用している場合もあるので、詳細を確認することが重要です。

まとめ:クラブのホステスが支払う厚生費とは店舗運営に欠かせないもの!0にする方法はないが少なくする方法はある

厚生費は店舗の運営と環境維持に必要な費用として、多くのクラブで導入されている制度です。税金とは異なり、店舗が独自に設定するものですが、働く上では避けて通れない費用といえます。
完全に厚生費をなくすことは困難ですが、店舗選びを工夫することで負担を軽減することは可能です。面接時に厚生費の詳細を確認し、自分の収支計画に合った店舗を選ぶことが重要です。
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不当な厚生費を取るお店は、ホステスへの対応が雑だったり客入りが悪いためホステスからの徴収を頼りにしているお店もあるのが実情。そういった悪質店に遭わないためにも、事前の体入は必ずすべきです。
厚生費について正しく理解し、自分にあったクラブで働いていきましょう。



